主な生命保険の種類を分類別で研究
定期保険とは
保険期間は一定で、その間に死亡した場合のみ死亡保険金。
満期保険金はありません。
保険金額が保険期間中一定で変わらない定額タイプが一般的ですが、保険料が一定で、契約後一定期間ごとに保険金額が減っていく逓減定期保険や、保険金額が増えていく逓増定期保険もあります。
収入保障保険とは
死亡したとき以後、
契約時に定めた満期まで年金が受け取れます。
年金を受け取れる回数はいつ死亡するかによって変わります。
年金の受け取り回数には最低保証があります。満期までの年金受取回数が最低保証に満たない場合、最低保証分を受け取れます。
保険期間中の死亡時期に関係なく、契約時に定めた回数の年金を受け取れるものもあります。
生存給付金付定期保険とは
保険期間中に死亡したときに死亡保険金が受け取れ、生存していれば一定期間が経過するごとに保険期間の途中で生存給付金が受け取れます。
養老保険とは
保険期間は一定で、その間に死亡したときには死亡保険金が、満期時に生存していたときには満期保険金が受け取れます。死亡保険金と満期保険金は同額です。
積み立ての保険といった感じです。
終身保険とは
定期保険と同様に死亡した場合のみ、死亡保険金が受け取れます。保険期間は定期保険と異なり一定ではなく、一生涯死亡保障が続きます。
満期保険金はありません。
保険料の払い込みが一定年齢または一定期間で満了する有期払込タイプと、一生涯払い続ける終身払込タイプがあります。
契約当初の一定期間の保険料を低く抑え、その分一定期間経過後の保険料を高くする「ステップ払込」タイプを取り扱う生命保険会社もあります。
無選択型終身保険では、契約後2年間など一定期間内に疾病により死亡した場合は死亡保険金ではなく、既に払い込んだ保険料相当額が支払われます。
特定疾病保障保険とは
特定疾病であるガン、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の状態注)になったとき、生前に死亡保険金と同額の特定疾病保険金が受け取れます。特定疾病保険金を受け取った時点で、契約は消滅します。特定疾病保険金を受け取ることなく死亡したときは、死亡保険金が受け取れます。満期保険金はありません。
保険期間が一定の定期型と一生涯の終身型があります。
所定の状態については、生命保険会社によって異なる場合がありますので、「ご契約のしおり−(定款)・約款」などでよく確認する必要があります。
医療保険とは
病気やケガで入院したり、所定の手術を受けたときに、給付金が受け取れます。
死亡保険金が受け取れる種類もあります、死亡保険金額は10万円〜100万円などで少額です。
一定の保険期間を定めた定期タイプと一生涯保障の終身タイプがあります。
無選択型(比較的契約条件が緩い)の医療保険では、契約後90日間とか1年間とか一定期間内に疾病により入院した場合は、給付金の支払い対象にならなかったり、給付金が半分などの条件が付きます。
ガン保険とは
ガン保険は、ガンで入院・手術したときに入院給付金や手術給付金が受け取れるものです。
ガン保険では、入院給付金の支払日数が無期限となっているのが多いようです。
そのほか、ガンと診断されたときには診断給付金を受け取れるのが一般的です。ガンで死亡したときにはガン死亡保険金を、ガン以外で死亡したときは死亡保険金(給付金)を受け取れる種類もありますが、金額は少額です。
契約日から90日または3か月などの待ち期間があります。この期間中にガンと診断されても保障の対象とならず、契約は無効となります。
こども保険とは
子供の入学や進学に合わせて祝金や満期保険金が受け取れます。
原則として親が契約者、子どもが被保険者になって契約します。
被保険者が死亡した場合、死亡給付金が受け取れますが、金額は少額です。
契約者が死亡した場合、以後の保険料の払い込みが免除されます。
さらに、育英年金や一時金が受け取れるものもあります。
個人年金保険とは
契約時に定めた一定の年齢から年金が受け取れます。
年金を受け取る期間でいくつかの種類があります。
保証期間付終身年金
保証期間中は生死に関係なく年金が受け取れ、その後は被保険者が生存している限り終身にわたり年金が受け取れます。保証期間中に被保険者が死亡した場合、残りの保証期間に対応する年金、または一時金が支払われます。
確定年金
生死に関係なく契約時に定めた一定期間、年金が受け取れます。年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、残りの期間に対応する年金、または一時金が支払われます。
保証期間付有期年金
保証期間中は生死に関係なく年金が受け取れ、その後は契約時に定めた年金受取期間中、被保険者が生存している限り年金が受け取れます。保証期間中に被保険者が死亡した場合、残りの保証期間に対応する年金、または一時金が支払われます。保証期間のないものもあります。
夫婦年金
夫婦いずれかが生存している限り年金が受け取れます。
<その他>
年金受取開始前に被保険者が死亡した場合、死亡給付金が受け取れますが、金額は少額です(死亡給付金をすでに払い込んだ保険料の累計額程度に抑えて、年金の受取額を多くした「生存保障重視型年金」もあります)。
年金額が毎年一定の定額型と、一定期間ごとに増えていく逓増型などがあります。
変額個人年金保険とは
株式や債券を中心に資産を運用し、その運用の実績によって年金や解約返戻金などが増減する個人年金保険で、投資リスクは個人が負うことになります。
リスクについては、生命保険に関するQ&A > Q「投資性が強い生命保険とは?」のページへ
10年保証期間付終身年金(保険料一時払い、年金額一定タイプの例)
年金原資が払込保険料を上回った場合
年金原資が払込保険料を下回った場合
年金額が年金受取開始後一定のタイプと、受取開始後も運用実績によって年金額が増減するタイプがあります。
年金受取期間は、多くは保証期間付終身保険と確定年金ですが、保証期間付有期年金もあります。
資産運用の実績によって年金原資注)は変動し、払込保険料の総額を上回る場合もあれば、下回る場合もあります。
年金原資や年金受取総額に最低保証のあるタイプを取り扱う会社が増加しています(最低保証のないものもあります)。
年金受取開始前に被保険者が死亡した場合に受け取る死亡給付金については、多くは最低保証がありますが、最低保証のないものもあります。
解約返戻金については、多くは最低保証がありませんが、最低保証のあるものもあります。
注)将来の年金支払いのために積み立てられる金額
変額保険や変額個人年金保険を契約する場合、資産の運用方法(運用資産の種類や評価方法、資産の運用方針)や、商品の仕組み(資産の運用実績によって将来受け取る保険金などの額がどのように変動するのか等)について、生命保険会社は書面を用いて説明することになっています。わからない点は説明を求め、納得したうえで契約しましょう。
また、契約後も運用実績などについて1年ごとに書面を交付することになっています。
介護保険とは
寝たきりや認知症によって介護が必要な状態となり、その状態が一定の期間継続したときに一時金や年金が受け取れるタイプと公的介護保険の要介護認定に連動して一時金・年金が受け取れるタイプがあります。
保険期間が一定の定期タイプと一生涯の終身タイプがあります。
死亡した場合には、死亡給付金が支払われる種類もあります。死亡給付金は少額のタイプと、要介護状態の場合と同額が受け取れるタイプがあります。